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Amazonによる最新技術の粋を集めたレジレス店舗のポイント。|Amazon Go

【一言で言うと】これまで目指してきた「①ロープライス、②多様なセレクション、③利便性」をレジレスの実店舗でも追及するアメリカネット通販最大手企業。

基本情報

展開する国:アメリカ
設立:2016年
店舗数:21店舗
ジャンル:コンビニ
売上高:(Amazon社全体は25兆6175億7000万円(2018年))

なにが特徴か

Amazon GoはAmazonが打ち出したレジレスの実店舗。“Just Walk Out”を合言葉に最新技術を駆使。欲しいものを手に取り、そのまま帰れる買い物体験を実現している。品揃えもビッグデータを活用して店舗ごとに調整している。現在までオープンしたのはアメリカ国内合計で21店舗だ。

1. 欲しい商品を手に取って、そのまま立ち去るショッピング体験

Amazon Goの一号店舗はAmazonが本社を構えるアメリカ・ワシントン州シアトルに2016年12月にオープン。当初は同社の社員専用の実験店舗だった。これが2018年1月には一般に開放され、さらにシカゴ、ニューヨーク、サンフランシスコにも進出し、現在では21店舗になっている。

無人店舗といわれることもすくなくないが、正確にはレジレス店舗というのが正確。調理や品出し、顧客対応など厨房や店舗内で結構な人数が働いている。

入店する為に必要な準備はスマホにAmazon Goのアプリをダウンロードし、自身の(アメリカの)Amazonアカウントと紐づけるることのみ。Amazon Goの店舗に着いたら、アプリに表示されるQRコードをゲートに読み込ませれば入店できる。後は好きなものを手に取って、そのまま、または自分の鞄に入れて立ち去ればいい。数分後にはスマホに領収書のメッセージが届いて、Amazonのアカウントから買い物した額が引き落とされる。

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シアトルのAmazon本社/Photo by Amazon

2.監視技術は日進月歩で進化中

レジレスを実現しているのは、店中に設置された監視カメラ、圧力センサー、重力センサーとマイク。このような設備の背後にある技術は自動運転車に活用されているものと同じで、コンピュータ・ビジョン(※1)とセンサー・フュージョン(※2)、そしてディープ・ラーニング(※3)の組み合わせだ。
※1:視覚的な世界を解釈および理解できるようにコンピューターをトレーニングする取り組み
※2:アプリケーションやシステムの性能を向上させるために、複数のセンサからのデータをインテリジェントに組み合わせるソフトウェアのこと
※3:音声の認識、画像の特定、予測など人間が行うようなタスクを実行できるようにコンピューターに学習させる手法

シアトルの第一号店では天井に無数の監視カメラが設置され、ちょっとものものしい感じだったが、他の店舗ではカメラは目隠しされ、威圧感は軽減されている。

新店舗がオープンするたびに技術は進化しているようで、次第にカメラの台数は若干減らし、各種センサー類で商品に触れたり持ち去ったことを確認する方法を強化しつつあるようだ。マイクが商品のずれる音を検知して、誤認識がないようダブルチェックしている。

3.品揃えの調整にも活用される監視データ

Amazon Goの店舗は今のところ、日本でいえば都内の少し大きいコンビニといったところで、品揃えも似たようなもの。簡単な朝食や昼食用のサンドイッチや惣菜、それからスナック、飲料がメインになっている。店舗によってはコーヒーを充実させていたり、ビールやワインを置いたりメリハリを利かせている。

ティッシュペーパー、化粧品、文房具など日本のコンビニなら必ずありそうなものがない。ターゲットにしている顧客が欲しいものしか置かない、という方針が徹底しているのが感じられる。監視のために集めたデータが、品揃えを決めるためにも活用されているようだ。

以前は2021年までに最大3000店舗を目指しているという報道があったが、現在21店舗しかないものを2年未満でそこまで増やすころは難しそうだ。今やAmazonは大規模な拡大路線から方針転換したのではないか、と囁かれている。しかしAmazon Goがアメリカのみならず世界中の小売業界に与えた衝撃は大きく、似たようなJust Walk Out型の店舗をオープンする同業他社が増えている。Amazon Goの次なる進化が注目されている所以だ。

Banner Photo by Christian Wiediger (Unsplash)

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参考


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