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スペースいらずのショールーム。バーチャルな試乗体験を提供|Audi

【一言で言うと】VRショールームでのバーチャルな試乗体験や店内でのエンタテインメントを提供するドイツの自動車メーカー

基本情報

展開する国:グローバル
(VRショールーム)開始:2015年
(VRショールームが)導入されている店舗数:1000
ジャンル:自動車メーカー
売上高:約7兆4925億円(2018年)

なにが特徴か

アウディは世界各地1000か所のショールームにVRヘッドマウントディスプレイを配備し、顧客にバーチャルな「試乗」体験を提供している。デジタル・イノベーションと実店舗の強みを融合させる試みだ。

1. VR「試乗」は百聞一見に如かず

一般的にショールームはスペースが限られることから、試乗できる車種やカスタマイズは限定的である。しかし、アウディが現在導入しているVRのヘッドマウントディスプレイを装着すれば、アウディの各種モデルやパーツを好きなように組み合わせて試乗体験することができる。組み合わせは数億近いので、カスタマイズそのものも楽しむことができる。

VRヘッドマウントディスプレイを使った「試乗」の長所は、あらゆるモデルやパーツの組み合わせを試すことができるだけではない。運転する環境や朝昼晩などの時間設定、光の状態なども自由自在に変えることができる。将来的にVRテクノロジーがより向上すれば、深夜や悪天候といった、実際の試乗が難しい条件を再現することもできるようになるという。

2.マニアもカーレースファンも大満足

VRは試乗体験のためだけに導入されたわけではない。VRはそれぞれの自動車の精密な設計データに基づいているので、玄人にも満足してもらえる。「X線ビジョン」という機能を使えば、車のボディーの中に入り込んで細かい機器の構造を見ることができるのだ。

また、アウディのVRコンテンツとして、ル・マン24時間耐久レースの臨場感を味わうこともできる。レース中にマシンがピットに戻って来てタイヤを交換したり、給油をしたりするピットストップ。クルーに囲まれながらその様子を間近に観る体験は、カーレースファン垂涎のひとときだ。

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雨の日の運転も体験できる/Photo by Roberto Nickson on Unsplash

3. 2012年から導入されていたデジタル技術

アウディがショールームにデジタル技術を導入したのは、「アウディ・シティ」と名づけられたパイロットプロジェクトに遡る。「アウディ・シティ」は大都市中心部で、広い面積を必要としないショールームをデジタル技術によって実現する試みである。第一号はロンドンで2012年にオープンした。大きなスクリーンに映し出される車を、手元の端末を操作しながら子細に検討できるのが売りだ。

現在ではベルリン、イスタンブール、パリ、モスクワ、ワルシャワの5か所に「アウディ・シティ」が存在している。

同様にデジタル技術を導入したアウディのショールームに「カスタマー・プライベート・ラウンジ」がある。こちらは日本を含む世界400か所のショールームで、2017年以降に順次導入されてきた。こちらはショールーム内に設置された小部屋の中で、スクリーンに映し出される車を見ながらディーラーの説明を一対一で聞けるようになっている。

「アウディ・シティ」と「カスタマー・プライベート・ラウンジ」のいずれも好評だったことを受けて、アウディではさらに使い勝手のいいVRヘッドマウントディスプレイとアプリケーションを2015年から実験的に、そして2017年から正式に導入している。デジタル空間上での体験をサポートする技術は、車のセールスのあり方も変革している。

Banner Photo by Daniele Fantin(Unsplash)

関連ニュース

アウディ、全世界1,000店舗で「VRショールーム」本格展開|MoguraVR
https://www.moguravr.com/audi-vr-showroom/

参考



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