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セルフレジとモバイルオーダーアプリで追及するのは、人と人のふれあい。コミュニケーション機会を増加させる為のOMO施策|クリスプ・サラダワークス

【一言で言うと】「熱狂的なファンをつくる」をフードテックで追及する、ふれあいにこだわるサラダ専門レストラン。

基本情報

展開する国:日本
設立:2014年
ジャンル:レストラン
売上高:不明

なにが特徴か

クリスプ・サラダワークスは現在、都内に14店舗展開するサラダ専門のレストラン。そのうち5店舗(*)は 、セルフレジとモバイルオーダーアプリの導入により完全キャッシュレスになっている。
(*)=麻布十番店、広尾店、丸の内店、新宿南口店、虎ノ門ヒルズ店

1.甘栗がサラダに変わっても、目指すものは変わらない

クリスプ・サラダワークスで顧客はベースとなる野菜を自分で決め、約30種類のトッピング、10種類のドレッシングから好きなものを選ぶ。アメリカでは市民権を得ている「カスタムサラダ」だ。

運営している株式会社クリスプの代表取締役社長・宮野浩史氏は1981年生まれ。若干15歳で渡米、18歳にしてアメリカ各地で天津甘栗を売った。

2001年に帰国し、5年の会社勤務を経て日本でも起業。アメリカで好きだったブリトーやタコスの店を始め、2014年にこの事業を売却。かねてから注目していた「カスタムサラダ」専門店を始めた。

2.ふれあいのために行き着いたフードテック

ふたを開けてみると売り上げは予想の5倍、やがて行列ができるほどに。ところが待たされる顧客はストレスを感じる。スタッフも顧客をさばくのに手一杯で、疲弊してしまった。

顧客と触れ合う場面が減っていると悩んだ末に行き着いたのが2017年から導入したモバイルオーダーアプリ、そして2018年から徐々に行っているキャッシュレス化である。

スタッフをレジ対応から解放し、顧客とコミュニケーションを取る余裕を持たせることが目的だ。

スマホにダウンロードしたアプリ「クリスプAPP」で事前に注文した顧客は、列に並ばず料理を受け取れる。キャッシュレス化した店舗ならば、スマホだけで決済まで完結する。もちろん入店して席についてから、そのままアプリで注文もできる。

今やアプリは月に1.5万人が使用しており、顧客の4分の1がアプリ経由で注文しているという。

アプリを持っていない顧客がキャッシュレス店舗に来店した場合は、セルフレジで注文・決済することになる。

アプリの活用によって誰がいつ何を注文したのかをデータで蓄積し、マーケティングにも生かしている。宮野氏が見ているのは目先の売り上げばかりではなく、「熱狂的なファンをつくる」こと。そしてそんなファンを増やす「LTV(ライフタイムバリュー)経営」なのである。

3.フードテックで飲食業の地位向上を目指す

日本では人手不足、効率や利益の向上のためにテクノロジー活用を検討する企業が多いが、そのような傾向とは一線を画す。

モバイルオーダーアプリ導入の際、株式会社カチリを立ち上げ、自社グループ開発した。
別会社を設立した背景には、外部にもフードテック関連のソフトウェアを提供し、飲食業全体の地位を向上したいという思いがある。

日本における飲食業界では恒常的な人材難が叫ばれている。しかしながら、本施策は人手不足解消が主眼ではなく社員が顧客とコミュニケーションする場を設けるためにテクノロジーを導入し、顧客体験向上を図るというユーザー視点に立つOMO施策と言えよう。

クリスプ・サラダワークス2

アプリ「クリスプAPP」/Photo by クリスプ・サラダワークス

Banner Photo by Anna Pelzer(Unsplash)

関連ニュース

飲食系アプリは装いが足りない--フード×テックを実践するクリスプ&カチリ宮野氏|CNET Japan
https://japan.cnet.com/article/35135761/

参考


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