簡24

中国無人コンビニの興亡の中で、省力化・効率化を追求|簡24

【一言で言うと】顔認証と重量感知の技術で、行列いらずのスムーズな買い物を可能にしたコンビニスタートアップ

基本情報

展開する国:中国
設立:2017年
店舗数:不明
ジャンル:コンビニエンスストア

なにが特徴か

無人コンビニ「簡24」(Simple24、ジェンアールシースー)は、顔認証技術と重量感知技術を活用してレジ前の行列をなくし、時間に追われる現代人のニーズに応えようとしている。

1. 留学組の「海亀」が立ち上げたスタートアップ

「簡24」は上海のスタートアップ企業である。創業者でCEOの林捷(Lin Jie、リンジエ)は2004年に米国イエール大学で博士号を取得、その後は「騰訊(Tencent、トンシュン)」や「京東商城(JD.com、ジンドンシャンチョン)」などでの勤務を経て、2017年に「簡24」を設立した。

創業後まもない2017年10月に会社のある上海で、無人コンビニの第一号店をオープン。その際、経営陣には林を始め、高学歴の「海亀」(※)が揃っていると話題になった。

※「海亀」とは、中国語で留学帰りの意。

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「簡24」の創業者である林捷/Photo by itw01.com

2.顔認証技術と重量感知技術が可能にした店舗

「簡24」第一号店がオープンしたのは、上海有数の商業地域である虹橋天街。オフィスビルの1階にある店の外面は、見たところ普通のコンビニと変わらない。あえていえば、「簡24」の店の方が少し手狭だということくらい。

店に入る為には、まずスマホを操作して「簡24」のアプリを開き、それを中国の二大決済アプリである「微信支付」か「支付宝」に紐づける必要がある。続いてアプリに出てきたQRコードを、ゲートにある端末にかざして読み込ませるとゲートが開く。同時に、ゲートに設置されたカメラが入店する顧客の顔を撮影する。顔認証に使用するためだ。

入店した後は欲しい商品を自由に手に取り、それを持って退店すればいい。商品にRFIDタグなどは付いておらず、商品の管理には重量感知技術が使われている。持ち出した商品の代金は顔認証で決済され、顧客のアカウントから自動的に引き落とされる。顔のデータは保存されるので、再来店の際には何もしなくてもゲートが開く仕組みだ。

3.「無人」だけに価値があるわけではない

ここ数年来、中国でブームになっている無人コンビニだが、実はまったく無人というわけではない。「簡24」もその例外ではないが、運営する企業サイドからすればそれで構わないようだ。自動決済などによって、通常のコンビニなら10人のスタッフが必要なところを、その半分の人員で済ませられる点が重要なのだ。

顧客側から見ても、本当に無人かどうかは重要ではないとも考えられる。顧客視点で考えると、レジに並ばずに時間を節約することを重視する顧客も多い。このようなトレンドが変わらない限り、一時的な流行り廃りはあっても省力化や効率化コンビニの需要は大きくなっていくのだろう。

このような見通しのもとに「簡24」は無人コンビニを、今後、上海やその周辺都市に展開していく予定だという。無人コンビニの技術はまだ発展途上にあり、「簡24」の場合、例えば顔認識のデータは現在のところ数日間しか保存できない。また今のところ、100平方メートルの店内で、受け入れ可能なのは最大10人だという。しかし今後、店舗が増えていくにつれて技術も向上していくだろう。

Banner Photo by  Artem Beliaikin (Unsplash)

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参考



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